志望校を選ぶにあたって、まず公立と私立で大きく異なるのが学費です。
公立中高一貫校は、中学校内容を学習する前期課程3年間分の授業料が無料なのに対し、私立は6年間丸ごと授業料がかかります。
文部科学省が実施した、「令和3年度子供の学習費調査」では、以下のような結果が出ました。
公立中学校 | 私立中学校 | 公立高校 | 私立高校 | |
---|---|---|---|---|
年間の学習費総額 | 約54万円 | 約144万円 | 約51万円 | 約105万円 |
(うち学校教育費) | 約13万円 | 約106万円 | 約31万円 | 約75万円 |
学習費総額の中には、学校教育費のほかに「学校給食費」「学校外活動費」が含まれます。また、私立校の学校教育費の中には「学校納付金」も含まれ、授業料に次いで大きな割合を占めています。
中高一貫校のみの調査結果ではありませんが、この結果から公立中学+公立高校では6年間で約315万、私立中学+私立高校では6年間で約747万かかることになりますので、やはり大きく異なることが分かります。
特に、私立高校は学校によって学費も大きく異なりますので、志望校選びの際には、各学校のホームページなどを確認し、年間の学費などをよく調べてみましょう。
私立中学の入試では、主要科目である算数、国語、理科、社会の4教科を中心に試験が行われます。ほかには、算数と国語の2教科の選択式や、算数と国語の2教科のみという場合もあります。
また、得意な科目1教科を選んで受験したり、入試科目に英語を加える学校も出てきています。
一方、公立中高一貫校の入試では、適性検査と作文が実施されます。
適性検査は、学科ごとの試験の代わりに実施されるもので、適性検査では、複数の教科の知識を総合して、論理的に考える力や、自分なりの提案や意見を表現する力が求められます。
「適性検査」で求められる力は、ふだんの生活の中での読み書きや、資料を読み取って考えることです。高度な知識や技術を必要としていません。
しかし、「問題の設定やテーマを把握し、資料を読み取る→それを論理的に考え、自分の言葉で表現する」ことに慣れておかないと、検査本番で戸惑うことが予想されます。